『ギン ダッシュ』と読む。表示には純米とか本醸造・吟醸など特定名称表示が無い。蔵元の話では吟醸表示は出来るらしいが、しない。『ダッシュ』の所以である。飛良泉の大吟醸・純米大吟醸・出品酒等の複数のタンクの責め取りと滓下げ部分の上澄みを集めて合併した物がこれである。飛良泉の基準では吟醸ではなく、「の様な物」な訳だ。あたかも肉屋の店頭の小間切れ部分の様に聞こえるが、実際の作業は想像以上に面倒だ。これらのタンクは1月から3月にかけて上槽される。すべて終えるまでそれらの責め取り・滓下げ上澄み部分を劣化しないように貯蔵しなくてはならない。具体的にはマイナス5℃で取っておくそうだ。全てが揃って合併調合し、瓶詰め火入れと進む。今年は7月に商品化された。美味しい部分を美味しく飲んで欲しいと言う蔵の気持ちの表れだ。さしずめ今流行りの「アウトレットバーゲン品」とでも呼ぼうか。コストパフォマンスは最高である。